位置指定道路化の判定プログラムを作った

位置指定道路化の判定プログラムを作った

位置指定道路の延長判定プログラムを作りました!

こんにちは、junwatanabe72 です。

先日、とある物件取得のために宅地の一部を位置指定道路にできないか検討しました。

結果、一部宅地の位置指定道路化は難しいとの結論でした。そうなると計画建物が成り立たないため検討見送りとなりました。
※専門的にはボリュームが入らなかったと言います。
結果としては残念だったのですが、せっかく位置指定道路化の判定基準を学んだので、エンジニアらしく javascript コードに落とし込みました。

位置指定道路 とは

位置指定道路

特定行政庁(都道府県知事や市町村等)から「土地のこの部分が道路である(道路位置指定)」という指定を受けた私道。
不動産業者が一体の敷地を宅地分譲する際に、接道要件を満たすために設置する用途が一般的。
ちなみに接道要件とは、建築基準法に規定されており、
幅員4m以上の道路に2m以上接しなければ建物を建築することができないというもの。

位置指定道路の詳しい説明はこことかここを参考にしてください。

宅地の位置指定道路化

判定に必要な要件を引数にとる関数 isExtended を作成します。 第一引数から順に、計画地の総面積、道路幅員、道路の長さ、回転道路の数、袋地かどうか)です。 以下、位置指定道路化の判定コードです。

const baseArea = 500;
const baseWidth = 6;
const baseLength = 35;

const isExtended = (landArea, loadWidth, loadLength, rotatingSquare, deadEnd) => {
    // 位置指定道路にする道路及び宅地面積が500㎡以上の場合は、開発行為に該当。
    if (landArea >= baseArea) {
        return false;
    }
    // 位置指定道路は通り抜け道である。(袋地じゃない。)
    if (!deadEnd) {
        return true;
    }
    //位置指定道路の幅員が6m以上である。
    if (loadWidth >= baseWidth) {
        return true;
    }
    // 位置指定道路の長さが35m未満である。
    if (loadLength < baseLength) {
        return true;
    }
    //   位置指定道路の長さが35m以上であるが、35m毎に回転道路を設けられている。
    const setRotatingSquare = loadLength / baseLength <= rotatingSquare;
    if (setRotatingSquare) {
        return true;
    }
    return false;
};

私が検討した物件の配置図です。

42 条 2 項道路の終端に位置する物件でした。 黄色部分を位置指定道路にしたかったのですが、そのためには、2 項道路の一部に回転道路を設けなければいけません。

// 私が検討した物件の条件です。回転道路を設けることができないので、result === falseとなります。
const result = isExtended(200, 4, 60, 0, true);

まとめ

位置指定道路の判定基準は複雑ですが、コードに落とし込むことでシンプルになりました。

実際に位置指定道路化するには、設計士と連携しながら、関係諸官庁と事前協議が必要になりますので、こちらは簡易判定に使っていただけたらと思います!

不動産の複雑な条件分岐をコードで表現するという試みを今後もやって行きたいと思います!

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